ライトノベル 終わりのクロニクルF レビュー

タイトル 終わりのクロニクルF
著者 川上稔
イラスト さとやす
出版 電撃
発売日 2005年12月


執筆者:jade 評価:
2nd-Gの概念下で命刻の攻撃を受け、危篤状態に陥った新庄。
一方、命刻は詩乃を抱え、かつてTop-Gで新庄の両親が作り上げた概念創造機械 「ノア=バベル」 へと向かう。
そして、マイナス概念の活性化により、すべてが失われる運命の日がついに訪れる。
はたして佐山率いる「全竜交渉部隊」は、世界を滅亡の危機から救い、人類の未来を切り開くことができるのか!?
10の概念世界との戦いを描いた『AHEADシリーズ』、いよいよ感動のクライマックス!

1091ページという厚さが話題になったこの作品。
肝心の内容ですが期待通りの出来と言っていいでしょう。
序盤〜中盤、そしてラストの熱い展開の連続には震えと涙を止めることが出来ませんでした。

ただ、これほどまでに心を揺さぶられながらも期待以上と評せないのはひとえに命刻の存在感が致命的なまでに弱かったこと、これに尽きますね。
佐山と対極にあるとはいえTOP−Gの中でもハジや竜美に比べて信念でも強さでも劣る彼女を敵方の総大将に持ってくるのは荷が重過ぎましたよ。
仮に彼女の視点を中心に物語を紡いでいればまた違った印象を持ったと思いますが、現状では彼女の成長を示す描写があまりにも少なすぎて、中途半端なキャラという印象が最後まで拭えませんでした。
正直、佐山&新庄VS命刻&ノア戦よりも飛場VS竜美戦や出雲&千里VSヨルス戦の方がよっぽど盛り上がりましたからね(苦笑

それに1091ページというページ数も問題。さすがに一気に読むには長すぎて集中力が持たないため、途中で休憩を入れざるを得ず、それが自分の中での盛り上がりに水を差してしまったかな。
終わクロを構成するすべてのシーンにおいて、1つたりとも無駄なシーンはないと言えるので、ページ数については仕方がないといえば仕方がないのですが、それならこれまでのように上下巻に分けて刊行して欲しかったですね。

ページ数の多さによって感動が分散した分だけ、5下・6下のクオリティに及ばなかったかな。
ともあれ、今年のjadeの小部屋ラノベNO.1はこの作品であることは間違いありません。


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